慶友川口駅前整形外科|埼玉県川口市の整形外科|川口駅徒歩3分

骨粗鬆症外来

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は加齢とともに気づかぬうちに進行する病気です。骨がスカスカになり、ちょっと転倒しただけで骨折してしまったり、何もしなくてもいつの間にか骨折してしまったりするリスクがあります。

 

特に女性は閉経後に急激に骨密度が低下するため、早めに対策しておくことが大切です。

本記事では、骨粗鬆症の基礎知識から、発症のメカニズムや検査方法、治療法について解説します。いつまでも元気に過ごすためにもぜひ参考にしてください。

目次

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症とは、骨密度が低下してスカスカの骨になってしまう病気です。見た目ではわかりにくく、痛みもないため本人も周囲もなかなか気づきません。軽く転倒するだけで骨折したり、背中や腰が曲がったりするといった症状が出て初めて気づく方も多く、「沈黙の病気」とも呼ばれています。

 

骨折しやすい部位としては背骨や太ももの付け根、手首などが挙げられます。負傷箇所によっては寝たきりとなって健康寿命を損なう可能性もあるでしょう。

 

また、骨粗鬆症の原因としては、老化やカルシウム不足、運動不足、飲酒、喫煙などの生活習慣が挙げられる他、女性の場合は閉経後の女性ホルモンの減少も関係します

 

骨粗鬆症を放置すると危険!?「いつのまにか骨折」について

骨粗鬆症は自覚症状があまりないため、いつも通りの日常生活を送っている中ではなかなか気づけません。気づかずに過ごしていると、何もしていないのに骨折する「いつのまにか骨折」をしてしまうこともあります。

 

重い物を持ったり転倒したりといった背中を痛めるようなきっかけがなくても、背骨が押しつぶされるように変形する「脊椎圧迫骨折」を知らない間に発症してしまうのです。これは、骨がもろくなったために、背骨が自分の体重さえ支えられなくなることが原因です。ひどい場合はくしゃみをしただけでも骨折する可能性もあります。

 

実際に、腰痛などの不調で整形外科を受診し、レントゲン検査をしたところ、骨折が見つかり、驚かれる患者さんも多くいらっしゃいます。

骨粗鬆症が起こるメカニズムは?

骨粗鬆症は、骨の新陳代謝のバランスが崩れるために起こる疾患です。

 

骨は骨を壊す(骨吸収)役割をもつ「破骨細胞」と、骨を作る(骨形成)働きのある「骨芽細胞」の2つの細胞によって新陳代謝を繰り返します。破骨細胞が骨を吸収し、カルシウムを血液中へ放出したところへ、骨芽細胞がコラーゲンを生成し、新しい骨を形成する、というサイクルを回しています。

 

しかし、加齢やホルモンバランスの変化などによって、破骨細胞と骨芽細胞の働きのバランスが乱れることがあります。特に骨芽細胞は加齢に伴いその働きが弱まるため、骨吸収が骨形成を上回りやすくなります。その結果、骨量が減ってスカスカのもろい骨になることで、骨粗鬆症を発症します。

50歳前後の女性は要注意!!

50歳前後になると女性は閉経を迎え、エストロゲンの分泌が急激に低下します。

 

エストレゲンは女性ホルモンの一種で、骨形成を促し、骨吸収を抑える働きがあるため、分泌が減ると骨量も減少しやすくなります。特に閉経後10年ほどの間で、骨粗鬆症と診断されるレベルまで骨密度が大きく低下する女性は多くいます。

 

骨粗鬆症になってしまうと日常のちょっとした衝撃でも骨折しやすくなるため、生活の質に大きく影響する可能性も否定できません。まだ骨量がしっかりある50歳くらいを目処に検査を受け、必要に応じて対策を始めることが大切です。

60歳代女性の約5人に1人が骨粗鬆症と言われている!!

骨粗鬆症は女性に特に多い病気です。

 

日本における骨粗鬆症の患者数は約1,590万人といわれており、このうち女性患者の数は1,180万人といわれています。一方、男性の患者数は410万人程度で、女性の患者数は男性と比べると2〜3倍にもなるのです。

 

特に60歳を過ぎると患者数が急増し、女性の場合は約5人に1人が発症するといわれています。さらに、70歳代になると約3人に1人、80歳以上では2人に1人と半数近くの方が発症するリスクがあります。

骨粗鬆症は将来的に様々な問題を引き起こしてしまう

骨粗鬆症になっても自覚症状がほとんどないため、診断されても特に対策をせずに過ごしてしまう方も少なくありません。

 

しかし、放置すると将来的にさまざまな健康トラブルを引き起こす可能性があります。背骨がもろくなって圧迫骨折が起こると、神経が圧迫されて痛むようになります。また、背骨が曲がると、姿勢が崩れるだけでなく、内臓が圧迫されて逆流性食道炎や便秘などの消化器系のトラブルが起こるリスクも高まるでしょう。

 

さらに、痛みのせいで運動を避けるようになってしまうために、肥満などの生活習慣病を引き起こしやすく、さまざまな病気につながるリスクがあります。骨粗鬆症は単なる骨の病気ではなく、全身の健康や生活の質にも深く影響する病気でもあるのです。

骨粗鬆症の検査法は?

ご自身が骨粗鬆症かどうかを調べるには、主に次のような方法があります。

DEXA(デキサ)法

└対象部位の骨密度をX線によって測定する。骨量測定の標準的な検査方法。

 

X線検査

 └X線写真を撮影する。他の疾患との鑑別のために行うケースが多い。

 

骨代謝マーカーの検査

 └血液や尿を検査し、骨の形成と吸収の活性度を評価する。

 

身長測定

 └25歳時と現在の身長を比較する。4cm以上低くなっていれば骨折リスクは2倍とされる。

このうち、骨量を測定するのに最も標準的な方法とされるのがDEXA法です。

この検査を通じて算出される骨密度は誤差が小さく、検査自体も短時間で終わります。放射線の被ばく量も少ないため、安全に受けられる検査です。

慶友川口駅前整形外科の骨粗鬆症治療

骨粗鬆症が気になる方や、すでにどこかで指摘されたことのある方は、ぜひ慶友川口駅前整形外科にご相談ください。

 

当院ではDEXA法を用いた骨粗鬆症検査を実施しています。高精度の骨密度測定器で、骨の状態が正確に分かるため、骨折リスクの高低も判断できます。

 

問題がある場合は、治療法や予防法をご提案させて頂きますので、不安に思われている方はお気軽にご相談ください。

骨粗鬆症の予防と治療法

骨粗鬆症は健康寿命に関わる可能性もある非常に深刻な病気です。できる限り発症しないこと、発症してしまった場合は早期に対処することが重要です。

 

ここでは、骨粗鬆症の予防法や治療法について紹介します。

薬物療法

骨粗鬆症と診断されたら、基本的に薬物療法を中心に改善を進めていきます。

 

骨粗鬆症の主な治療薬としては次のような薬があります。

薬剤名 概要
骨吸収を抑える薬 ビスホスホネート 骨を壊す細胞の働きを抑え、骨量の減少を防ぐ。
現在、骨粗鬆症治療でまず用いられる薬。
選択的エストロゲン受容体作動薬 エストロゲンに似た働きをし、骨吸収を抑制する。
閉経後の女性によく使われる。
抗RANKLE抗体 骨を壊す細胞の形成を抑えて骨吸収を防ぐ注射薬。
半年に1回の投与で効果が持続する。
骨形成を促進する薬 副甲状腺ホルモン剤 骨を作る働きを活性化させる注射薬。
1日1回自分で注射する薬と週に1度医療機関で注射する薬の2種類がある。
骨に必要な材料を補充したり骨代謝をサポートしたりする薬 カルシウム 骨の主成分であり、骨の形成や維持に欠かせない成分。他の薬剤と併用される場合が多い。
活性型ビタミンD3 腸でのカルシウム吸収を助け、骨形成も促進する。
ビタミンK2 新たに骨を作る細胞に作用して骨形成を促進すると同時に骨吸収を抑制し、骨代謝のバランスを調整する。

食事療法

骨粗鬆症の予防や進行を抑えるには、日々の食事も非常に重要です。特に骨の健康を保つために必要な栄養素をしっかりと摂るようにしましょう。

 

特に意識して摂取したい栄養素としては、以下のようなものが挙げられます。

カルシウム

└牛乳、乳製品、小魚、小松菜  モロヘイヤ、大豆製品など

 

たんぱく質

└肉、魚、卵、大豆製品、乳製品など

 

ビタミンD

└鮭、さんま、いわし、きくらげ、卵、しらす干しなど

 

ビタミンK

└納豆、ブロッコリー、ほうれん草、小松菜、モロヘイヤ、春菊など

ただし、これらの栄養素が大切といっても偏りがあるのはよくありません。バランスの取れた食事を心がけましょう。

 

また、アルコールやカフェインの摂りすぎには注意してください。アルコールは飲み過ぎるとカルシウムの吸収を妨げるだけでなく、尿から排出してしまいます。カフェインを摂りすぎると骨の中のカルシウムが血液中へ放出されるのを促進してしまいます。

運動療法

骨には適度な刺激を受けて強くなる性質があります。運動によって、体へ適度な負荷をかけることは、骨の形成の促進につながります。ウォーキングなど、軽めの運動でも効果が期待できるため、できる限り続けましょう。

 

1日30分程度を目安に取り組むのが理想です。筋力強化やバランス感覚の向上にも効果があるため、転倒予防にもつながります。

50歳を過ぎたら定期的に骨密度検査を受けましょう!

骨粗鬆症は、気づかないうちに進行し、骨折をするだけでなく、健康寿命の低下を引き起こすリスクもある病気です。特に女性は閉経後に骨密度が急激に低下するため、50歳を迎える前後から注意が必要です。早期発見や予防のためにも、定期的に骨密度検査を受けることをおすすめします。
特に骨粗鬆症のリスクが高い方は、4ヵ月に1度の頻度で、腰椎や大腿骨など骨折リスクの高い部位の検査を受けるのが望ましいところです。

お気軽にお問合せください

川口市栄町にある整形外科『慶友川口駅前整形外科』では、整形外科をはじめ、スポーツ整形外科、
リハビリテーション、骨粗鬆症、再生医療など整形外科に関する幅広い領域を通して
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この記事の監修者
日本整形外科学会認定 整形外科専門医
小川 祐人

大学病院や総合病院で整形外科診療を重ね、埼玉メディカルセンターに約10年勤務。脊椎手術は累計1,700件以上(腰椎1,100件、頸椎520件、その他80件)、その他手術も460件以上の執刀経験を持ちます。整形外科専門医・脊椎脊髄病認定医・名誉指導医などを有し、首や腰の疾患を中心に幅広い整形外科疾患に対応しています。

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